エンジン刈払機の正しい使い方
よくお読みいただき、正しく安全にご使用ください。
「エンジン工具共通の安全上のご注意」をお読みください
エンジン工具共通にご注意いただきたいことは、「エンジン工具共通の安全上のご注意」に記載してあります。本ページと併せて必ずご覧ください。
エンジン工具共通の安全上のご注意
基本事項
高温部に注意
- 作業中はもとより、エンジン停止後もしばらくエンジン本体、特にマフラー、排気口、シリンダー部などに触れないでください。 やけどやけがの原因になります。
ご使用前の準備
ご購入後、初めてお使いになる場合は、取扱説明書に記載されている手順に従って、ハンドル、飛散防護カバー、刈刃、肩掛けバンド等を確実に組み立ててください。

ハンドルの組立
- ハンドルは両手ハンドルとループハンドルがあります。
- 製品によって固定方法が異なりますので、詳しくは取扱説明書に従って、確実に取付けてください。

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- コードは、邪魔になったり、引っ掛けたりしないようにコード押さえで、メインパイプに固定してください。
飛散防護カバーの組立
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- 飛散防護カバーは作業者の方へ異物が飛ぶのを防ぎます。はずして使用すると事故を招く恐れがあります。
- 飛散防護カバーは必ず所定の位置に確実に取付けてください。
刈刃の取付け
- 手袋を着用のうえ、刃物に刈刃カバーを付けて作業してください。
- 取付ける前に刈刃にひび割れ、傷、曲りなどがないか、よく調べてから取付けてください。
- ひび割れ、変形などがあるものは使用しないで下さい。
- 刈刃を取付ける際は、必ず刈刃の丸穴を刃受け金具の凸部に入れ、刃押え金具の凹面側で刈刃を挟むようにし、刈刃が偏心しないように確実に締めてください。

刈刃取付け状態の確認
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刈刃と飛散防護カバーの矢印方向が合っている
- 逆に取付けた場合、逆の手順で刈刃を取りはずして、再度取付け直してください。
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飛散防護カバーの下面より刈刃が出ていない
- 出ている場合は、再度飛散防護カバーを取付け直してください。(「飛散防護カバーの組立」参照)
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取付け後、刈刃にガタつきがない
- ガタつきがある場合は、ナットの締付けが足りない可能性があります。
一度ナットを取りはずして、再度しっかりと締付けてください。
- ガタつきがある場合は、ナットの締付けが足りない可能性があります。
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軽く手で回したとき、刈刃が楕円に回転しない
- 楕円に回転するときは、刈刃の丸穴が刃受け金具の凸部に合っていない可能性があります。
一度ナットを取りはずして、取付けを確認してから、しっかりと締付けてください。
- 楕円に回転するときは、刈刃の丸穴が刃受け金具の凸部に合っていない可能性があります。
肩掛けバンドとハンドル位置の調整・離脱装置の動作確認
- 自然に持った時、刈刃が地上から数センチの高さになるよう、肩掛けバンドの長さとハンドルの位置を調整してください。
- 緊急のとき、機体を素早く身体からはずせるよう、脱着方法を事前に取扱説明書で確認してください。
- 作業前に離脱装置に異常がないことを確認してください。

給油方法(2サイクルエンジンの場合)
- 燃料は混合燃料25~50:1(無鉛ガソリン:2サイクル専用オイル)を使用してください。
- 別容器でよく混ぜてから燃料タンクに入れてください。
- 燃料給油中はタバコを吸ったり、その他の火気を絶対に近づけないでください。
- 燃料はガソリン専用の容器に入れ、乾燥した場所で子供の手の届かない所または鍵のかかる所に保管してください。

ご使用前の点検
作業場所の整備
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- 刈刃が石や空き缶などの障害物に接触すると、飛散することがありますので、あらかじめ障害物を取り除いてください。
- 取除く事のできない物は、あらかじめ目印を付けて接触しないよう注意して作業してください。
各部の点検
- 刈刃にひび割れ、変形がある物は使用しないでください。
- 各部のボルト、ナット、タンクキャップなどのゆるみがないことを確認してください。
- 刈刃、飛散防護カバー、ハンドルが、ガタつきなく確実に取付けられていることを確認してください。
- ハンドルや肩掛けバンドの位置が作業しやすい適切な位置にあること、肩掛けバンドの離脱装置に異常がないことを確認してください。
- 異常がある場合は、お買い求めの販売店に修理を依頼してください。

エンジンの始動と停止
始動前に注意すること
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- 15m以内に人や動物を近づけないでください。
- 周囲に落葉、かれ草、おがくず、燃料などの可燃物のある場所で行わないでください。
- 燃料を補給した場所から3m以上離れた場所で行ってください。不用意な始動は、けがや火災の原因になります。
- エンジンが始動すると、刈刃が回転し始めることがあります。刈刃が地面や障害物に触れていないことを確認してください。
- 室内・トンネル内・ビニールハウス内など、換気の悪い場所ではエンジンを始動したり、作業しないでください。 人体に有害な一酸化炭素中毒になる恐れがあります。
エンジンの始動
製品により、始動方法が異なりますので、詳しくは、取扱説明書に従って始動してください。
エンジンの停止
- スロットルレバーをアイドル位置に戻し、ストップスイッチを停止位置にしてください。
- 機体から離れるときは、必ずストップスイッチを停止位置にしてエンジンを停止してください。
- 製品により、ストップスイッチ、スロットルレバーの形状が異なりますので、詳しくは、取扱説明書で確認してください。


- ストップスイッチやリード線等の故障で、ストップスイッチを停止側に押してもエンジンが停止しないときは、チョークレバを「始動」の位置にしてください。エンジンは失速し、停止します。
- ストップスイッチでエンジンが停止しなかった場合は、直ちに使用を中止して、お買い求めの販売店に修理を依頼してください。
キックバックの注意
刈刃の跳ね返り(キックバック)に注意してください
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- チップソーなど、金属製の刈刃を使用中に、刈刃の先端から右側部分が樹木などの障害物や硬い地面に接触すると、 刈刃の回転で障害物を駆け上がる力が働き、作業者の右側に向かって跳ね返すキックバックが発生します。
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- 雑草などで隠れている切り株や石などに刈刃が接触してキックバックを起こすことがあります。 雑草の中にそのような障害物がないかよく確認してから作業してください。
刈払機を体の右側にして作業してください
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刈払機が体の右側の場合
キックバック発生時、刈払機は図の点線で示した様に作業者を中心に動くため、刈刃部が体に接触する危険性は低くなります。
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刈払機が体の左側の場合
キックバック発生時、刈払機は図の点線で示した様に動いて刈刃部が体に接触する可能性があり、危険です。
作業方法
作業するときは…
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- 作業中は15メートル以内に人を近づけないでください。特に子供には注意してください。
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- 正しい姿勢で作業してください。
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- 急傾斜地では使用しないでください。
- 傾斜面では足が滑りやすく、地面の状態も場所によって違います。一歩ずつ足場を確かめながら作業してください。
- 刈刃が足元に近づくような機体操作はしないでください。
- 作業中、刈刃をひざより高く持ち上げないでください。
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- 刈刃部に草などが巻き付いたときは,すぐにエンジンを停止し、刈刃の回転が停止してから取除いてください。
- エンジンがかかったままであったり、刈刃が停止していない状態で取除こうとすると、けがの原因になります。
- 草などが巻き付いた状態で無理に作業を続けると、故障の原因になります。
刈払いのコツ
刈刃かナイロンコードカッタかにより、ご使用方法のコツ・注意点に違いがあります。
それぞれのコツ・注意に従い、正しく安全にご使用ください。
刈刃をご使用の場合
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エンジンの回転は草の抵抗に合わせて
あぜ草など柔らかい草は、スロットル半開程度で十分ですが、密生したヨモギやつる草などは回転数を上げて刈るようにしてください。回転速度が低すぎると、力がなく草もからみやすくなります。
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右から左に振るように作業
下図に示す刈刃直径の1/3の部分で刈ると、切れ味が良く、また草の巻き込みも少なく効率的に作業できます。刈幅は1.5mくらいが適切です。
ナイロンコードカッタをご使用の場合
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ナイロンコードカッタは刈刃より抵抗が大きいため、取扱い操作を誤ると、エンジンに負荷がかかり過ぎて故障します。 ナイロンコード長が必ず15~17cmになるようにご使用ください。
ナイロンコードカッタ専用の飛散防護カバー(別売)を取付けの上、ご使用ください。 -
エンジンの回転は高速で
ナイロンコードカッタは、エンジン回転速度が低すぎると草が巻き付きやすくなるだけでなく、クラッチが滑りやすくなり、摩擦熱でクラッチが損傷する恐れがあります。 作業時は、スロットルレバーを2/3以上開けてください。
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左から右に振るように作業
ナイロンコードカッタを左から右に振りながら刈ると、切りくずが身体から遠ざかる方向に飛びますので、服の汚れが少なくなります。 刈幅は1.5mくらいが適切です。
メンテナンスと保管
作業後に行ってください
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- 必ずエンジンを止めて機体が冷えた状態で行ってください。
- 点検をする際は手袋を着用してください。
- 点検・整備は、取扱説明書に従って行ってください。
- 刈刃とナットカバーのすき間やギヤケースとのすき間に巻き付いた草等があれば取除いてください。
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- また次の項目も実施してください。
- 刈刃の点検(チップの飛び、ひび割れ、欠け、曲がり、摩耗、等)
- クリーナーエレメントの清掃
- 燃料フィルターの清掃
- マフラー排気口部(付着カーボン)の清掃
- ギヤケースへのグリース補充
- 点火プラグの清掃
- 修理は必ずお買い求めの販売店に依頼してください。ご自身で修理すると、事故やけがの原因になります。
- この製品は、該当する安全規格に適合していますので改造しないでください。
- また次の項目も実施してください。
長期間使用しない場合は
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- 長期間(1ヶ月以上)保管するときは、燃料タンクから燃料を抜き取ってから自然に停止するまで空運転し、気化器の中の燃料を完全になくしてください。
- 古くなった燃料は故障の原因となりますので使用しないでください。
- 損傷箇所がある場合は必ず修理してから格納してください。
- ほこり、湿気のない乾燥した、また温度が50℃以上にならない場所に保管してください。
- 子供の手の届かない安全な場所に格納してください。
- 刈払機を移動、保管する場合は安全のため、必ず付属の刈刃カバーを取付けてください。